『銀河ヒッチハイクガイド』読了しました
- 銀河ヒッチハイク・ガイド (河出文庫)
- 発売元: 河出書房新社
- 価格: ¥ 683
- 発売日: 2005/09/03
- おすすめ度

以前読んだ「やる夫で学ぶヴィクトリア朝イギリスの生活」というスレが大変面白く
スレ作者さんいわく、『銀河ヒッチハイクガイド』にインスパイアされて、
アイデアやガジェットを拝借しました~と紹介されていたので
てっきりこのやる夫ヴィクトリア朝みたいに
ちょっぴり皮肉屋だけど生真面目でかわいい”ガイド”に導かれつつ、
銀河系のいろんな星々を紹介したり、SF知識を楽しく学んでゆくよ!!
てな話だとばかり思って手に取ったのですが
全然違いました
(さすがに真紅みたいな美少女ガイドが出てくるとは思わなかったけど
『敵は海賊/神林長平』のラジェンドラみたいなガイドかなあと思ったのに)
(ラジェンドラは本当に萌えるかわいいAIだった)
(つーか敵は海賊ってラジェンドラが可愛かったことしか覚えてません)
まあ、これはこれで面白い本でしたが……
ひとことでいうと……イギリス版の禅問答集?
SFっぽい舞台設定を背景に、イギリス流の皮肉なやりとりで
延々と哲学問答を繰り広げるという内容です
起承転結とかほとんど存在しないに近い内容です
たとえていうなら
京極夏彦の妖怪蘊蓄のごとく
西尾維新の萌えオタにしか通じない雑学談義のごとく
本筋にはほとんど関係のないイギリス流ブラックジョークが
怒濤のように次から次へ延々と繰り出されまくるので
「あ、あれ? 待って、そもそも何の話だっけこれ??」
と本筋を見失って混乱しているうちに話が終わります……
後書きによれば当時の時事ネタを元にしたジョークも
ふんだんに盛り込まれているそうなので
発表当時に読んだ人にはもっと面白かったんでしょうね
(西尾維新の作品も百年後まで生き残ってたら
当時の人々の文化風俗を知る貴重な資料として
現在とは別の価値が出てたりするのかもしれんし)
もちろん時事ネタだけじゃなく
精神とは何か? 認識とは何か? 生命の意味とは?
みたいな、時代を超えて普遍的なテーマについても語られてるので
そういう哲学問答みたいなのが好きな人には楽しいかも
……すごいひねくれてブラックで無味乾燥な結論だったりしますが
それはそれでけっこう好みの作風ではあるのですが
……でもできればもうちょっと楽天的な結論の方が好きかもにゃー
「生きるって無意味ですねえ」と肩をすくめて終わるのもよいですが
「無意味ですねえ、……だ が そ れ が 良 い !!」と
高らかに叫ぶタイプのお話の方がより好みです
とはいえお好きな人にはたまらん系の作風なので
興味のある方はぜひ
イギリスジョークはたっぷり堪能できます
そういえばヘタリアのイギリスさんはイギリス人特有の
妖精さん萌えやツンデレ気質は表現してるけど
こういう皮肉屋体質はあんまり表現されてないなあ
イギリスさんは外見が若者として描写されてるから難しいのかもな
(もっと老成した紳士じゃないと皮肉キャラはサマにならない気がする)


